酒中花 [駄玩具]
○酒中花(盃中花)
中皿に水や酒を入れ、その中に置くと自然に開いて形・模様を現す。 山吹の芯に顔料で彩色し、これを水や酒の中に浸すときれいな色のついた絵(花・金魚・船など)が現れる。 浅草寺境内の楊枝店柳屋で売られていたらしい。
ずぼんぼ [駄玩具]
○ずぼんぼ
うちわで風を送ると、紙製の獅子が舞い踊る。 脚先には小さな蜆貝殻が重り代わりについており、うまく吹けば後足で立ち上がる。
※隅田川でとれる蜆を使った。 「ずぼんぼ」は獅子舞の囃子詞。
獅子 について
蘇民将来 [駄玩具]
○蘇民将来(長野・八日堂)
桃や柳の六角棒(八角棒)の各側面に、蘇民・将来・子孫・人也・大福・長者、などの文字と模様を描いた。
※「素戔鳴尊・すさのおのみこと」が道に迷い蘇民将来の家に泊まり、そのお礼に茅で作った輪を与えた。 その後蘇民は、「素戔鳴尊子孫」と書いた札を門口に掲げ災いからのがれたといわれる。 やがては「茅の輪くぐり」として残った。
一間羽子板 [駄玩具]
○一間羽子板(八代)
女の子が産まれた初めてのお正月に、子供の成長を願って贈られた。 一間(1.8m)あったので一間羽子板。
※羽子板はすでに室町時代にあったといわれるが、当初は蚊を追い払う呪い(蜻蛉の代わり)・子供の疫病除けとして羽根つきが行われた。
グンマを話そう:ぬかぼこ・こめぼこ [駄玩具]
○ぬかぼこ・こめぼこ(糠福米福)
ある昔、ぬかぼことこめぼこという姉妹がいた。 「ぬかぼこ」の母親は早く死んだので、継母は「こめぼこ」ばかり可愛がった。
ある日、ぬかぽこには穴のあいた袋・こめぼこにはちゃんとした袋を渡し、米穂拾いに行かせた。 なかなか袋一杯にならないぬかぼこはだんだん山奥へ入り、暗くなったので一軒の小屋をたたいた。 そこは鬼の兄弟の家であり、おばあさんから「えんめいこぶくろ」をもらって逃げ帰った。
からくり人形 [駄玩具]
○弓曳童子(田中儀右衛門作)
儀右衛門の最高傑作といわれる作品。 ゼンマイを動力とし、11本の糸で操る。 矢台に置かれた矢を右手でつかみ、矢をつがえると同時に頭も自然に動く。 的をねらいつつ弓を引き絞り、放つ。 成果を見届けるかのように首を動かす。 歯車ではなく糸で操ることで、人形の微妙な動きを表現することができた。 儀右衛門は筑後園久留米に生まれ、諸国を旅して大坂で懐中燭台を発売、その後京都でエ房「機巧堂」を構えた。 明治になってから東京に移り、田中製作所を開く。 のちの東芝である。
穴一 [駄玩具]
○穴一(ビー玉)
木の実を投げ打つ子供の遊びがはじまり、やがて銭を投げ打つ賭博となった。 その後、泥玉→鉛包泥玉→ラムネ玉→ビー玉と変化した。 ビー玉については、製造過程で割れたガラス製品を再利用したいわれる。