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群馬での暮らし:むりどん [ぐんま]

Muridon

《グンマを話そう》
○むりどん
 ある昔、おじいさんとおばあさんが雨漏りのする古屋に住んでいた。 おじいさんんが「世の中で一番怖いものはオオカミだな」と言うと、おばあさんは「いや、むりどんが一番怖いよ」と言った。 この話を家の外で盗み聞きしたオオカミは、「おれさまより怖いむりどんって、何様だ!」と思わずうなってしまった。 この声に驚いたおじいさんは馬小屋にいた馬に乗って一目散に逃げ回った。

 


 おじいさんは、食われるのはいやだと思いっきり馬にしがみつたが、それは馬ではなくてオオカミだった。 オオカミにしてみれば、いきなり背中に何かが力一杯取り付いて離れない、「これがあの恐ろしいむりどんか!」と必死に逃げ回った。 おじいさんは馬ではなくて狼だった事に気がつき、お諏訪さまのお堂の中へ逃げ込んだ。

 オオカミは山の獣を集めて「おれよりキツイむりどんがお堂の中に入る。だれか調べて来い」と言った。 くじ引きの結果、弱虫のサルが見に行くことになった。 当時のサルは尻尾が長かったのでおそるおそる尻尾をお堂の中に入れてみた。 お堂の中にいたおじいさんは驚いてこの尻尾を思いっきり引っ張った。 驚いたサルが大声で「ギャ~!」と叫んだので、獣はみんな逃げてしまった。 尻尾が抜けないサルは、真っ赤な顔になりながらありったけの力をこめて尻尾をもいで逃げていった。

 これ以来、サルの顔は赤く・尻尾は短くなった。


☆一目散
 桑名・多度山多度神社別宮が一目神社、風の神様一目連を祀る。 この一目連が熱田神宮を訪れたさい、吹き荒れる風に人々は「一目散に逃げた」。


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